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織戸組×SDGs第37回~プラントの省エネルギー化~

お知らせ2025.11.14

先日のお知らせ記事でもお伝えした通り、当社 南アルプス事業所にて新プラント竣工に伴う安全祈願祭を挙行いたしました。
今回の織戸組×SDGsでは、この新プラントについてご紹介いたします。


▲新プラント

南アルプス事業所の砕石プラントは、原石を投入するホッパーから一次破砕を経てサージパイル(一時貯蔵設備)に至るまでの一次側プラントと、二次破砕以降の工程を行う二次側プラントで構成されています。
このうち二次側プラントについては、施設の老朽化や掘削区域の拡大に対応するため、かねてより新プラントの建設を計画していました。
新プラントは既設の二次側プラントに隣接して建設されており、既設プラントは現在、解体工事が進められています。
今回竣工した新プラントは、この二次側プラントの機能を担う新たな設備として12月1日より生産開始予定です。


▲砕石プラント全体(既設の二次側プラントを含む)

新プラントは株式会社中山鉄工所製の「デンドマン砕石プラント」を導入、従来のプラントより少ない消費電力でありながら高い生産能力を有しており、省エネルギーでの砕石生産を実現します。
具体的には、従来のプラントと同等の生産量を約8%少ない消費電力で達成できるほか、一定時間あたりの生産量で比較しても約120%生産可能な能力を備えています。
そのため、従来と同等の生産量を維持する場合は稼働時間を短縮することができ、さらなる省エネルギー効果が見込めます。
今回の新プラント建設は、令和5年度の省エネルギー投資促進・需要構造転換支援事業費補助金の交付決定を受けて実施したもので、当社のこの取り組みが省エネルギー化に資するものとして高く評価された結果と思われます。

さらに、新プラントには株式会社中山鉄工所の「N-Link」というIoTモニタリングシステムを導入しました。
新プラント隣接の制御室では運転状況や生産量、電流などの情報を一元管理できますが、タブレット端末でも同じことができるので、端末を既設の一次側プラントに隣接する制御室に設置することで、新プラントの制御室は無人の状態でプラントを稼働させることができます。
これにより、既設の制御室からも二次側プラントの状態を正確に把握できるようになります。
トラブル発生時には株式会社中山鉄工所と情報が共有化されるので、より迅速な対応も可能となります。


▲新プラントの制御室


▲タブレット端末

このような省エネルギー化やIoTモニタリングシステム導入による生産の効率化という点だけでなく、品質面においても、二次破砕を行うコーンクラッシャーが新型となることで生産品目の1つである「2005」の粒形改善が期待されます。

安全面においても、ベルトコンベアが従来のチェーン駆動からモーター直駆動に変更されたことで危険性が減少します。
これは、チェーン駆動ではモーターとチェーンの間に手をはさむなどして巻き込みのおそれがある隙間が存在するのに対して、モーター直駆動では構造上そうした隙間がないためです。
また、歩廊や階段といった付帯設備も一新され、老朽化した設備と比較して極めて安全な作業環境が整備されているので、作業時の安全性向上とともにメンテナンス時間の減少も見込めます。

なお、新プラントには以前ご紹介した粉塵抑制システムも導入しており、地域社会の環境や社員の作業環境にも配慮しています。

SDGsという観点では、生産効率の向上と安全な作業環境の整備を両立しているという点で目標3「すべての人に健康と福祉を」・目標8「働きがいも経済成長も」に、省エネルギー化という点で目標13「気候変動に具体的な対策を」に当てはまります。
さらに、コンクリートやアスファルトの原料など社会インフラを支える製品の生産効率を向上させるという点で、目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」・目標11「住み続けられるまちづくりを」にも当てはまります。


当社の企業ビジョン「創造的開発業を目指して」にあるように、今後も古き良きを大切にしながら、次代を見据えて新しき良きを柔軟に取り入れ、豊かで健やかな地域社会づくりに努めてまいります。

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